のらりくらり日記

世の中のいろんなことにひっかかりつつ流される備忘録。好きなものを好きといってるだけ。過去の観劇日記もこちらに置いてます。科学系の話も少しだけ。

いつものやつ、2023年9月下旬。

 今回は2冊です。
 今年の22冊目は「いつものやつ」。

 青瓜不動 宮部みゆき 著

 三島屋変調百物語シリーズです。短編4作収録。今回はテーマになっているものが「人形」のようでした。

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青瓜不動 三島屋変調百物語九之続 [ 宮部 みゆき ]
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 第一話 青瓜不動 表題作です。救われないところに救いの手をのばした女性を救う「ひとがた」のお話。しみじみ。朝ドラの名作「おしん」をおもいだした。知らない間に誰かの善意が誰かを救っている。

 

 第二話 だんだん人形 せつない…。もはやどうしようもない過去なんだけど悲しい話…。救ってくれる「ひとがた」がかわいいかっこいい。

 

 第三話 自在の筆 怖い。これだけが「ひとがた」が出てこない。かなり短い話なので閑話休題的な感じか。いや、筆を持ってきたのが「ひとがた」なのか…こわい

 

 第四話 針雨の里 最後のお話。最後を飾るにふさわしい。せつない。誰かの「思い」が誰かを救う話である。最後まで救ってくれるのがせつない。

 

 当たり前のことかもしれないけれど、面白い話は覚えているものだなあ。

 

そして23冊目

 アーモンド ソン・ウォンピョン 著

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 韓国の「本屋大賞」みたいな賞をとった小説のようです。人に勧められて読んだ。

 生まれつき脳の「扁桃体」が委縮しており、恐怖をはじめとする「感情」を理解できない男の子が主人公の物語である。

 

 面白かった。

 最後まで読んで「一本の映画のような話だったなあ」と思ってしみじみしていたら、著者の方が映画関係の方だった。ああやはり、という感じでした。

 一つ一つのエピソードがきちんと分断されていて、良いこともあり悪いこともあり、で、最後に一つどかんと大きな出来事があって、エンディングに向かう感じがまさに映画、という感じ…。

 というわけで「韓国映画になりそうだなあ」と思った次第です。訳もイイカンジなので翻訳本として、とても読みやすかったです。

 

 次は何を読もうかなー