のらりくらり日記

世の中のいろんなことにひっかかりつつ流される備忘録。好きなものを好きといってるだけ。過去の観劇日記もこちらに置いてます。科学系の話も少しだけ。

その日常を生きる、2026年10月下旬。

今年の21冊目は直木賞受賞作。

カフェーの帰り道  嶋津 輝 著

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カフェーの帰り道 [ 嶋津 輝 ]
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「カフェー西行」を中心に進む、オムニバス短編集である。
 大事件は起きないけれど、日々をなんとか生きていこうとする女性たちの話で、大変良い。

 それぞれ置かれた立場も、家族構成も、年齢も、考え方も全部異なっていて、でも同じ場所に集う人々。

 菊田さんが大らかで大変良い人だなあ。

 

 とても良かった。

 時代は違うけれど、江戸時代とかの市井の人々の話が好きな人たちにオススメです。

豊潤な時間、力強い歌、2026年10月下旬。

今週のお題「わたしの贅沢」

 ずばり、私の贅沢は観劇です。今、チケット代と交通費と外食費などなど、全部込みで出費は2万円を下回ることないです。これが大阪や東京だとさらに3倍以上かかります。
 というわけでミュージカルを観てきました。博多座「ファニー・ガール」福岡初日。

 大変良いお席で観ました。そもそも博多座がよい。
 私は今回ふわふわしていて、エントランスでエコバックを落としたことに気づかず、ロビーでハンカチを落としたことにも気づかないような有様だったのだが(おまけに地下鉄も乗り間違えた)、エコバックは観劇にいらしていた方がすぐに拾ってくださり、ハンカチはスタッフの方が拾得していらして公演後に戻ってきました。ありがとうみんなたち…こんな私でも生きていけるよ博多座…。

 開演まで時間があったので、博多座あんパンを食べました。あと幕間に食べるスコーンを予約しました(くいしんぼうばんざい)。うまいうまい。

 で、観劇です。

 

 私は前知識を入れずに観るので、最初のたっぷりの演奏から「あ、今回のミュージカルはだいぶ古いんだな」と察する。古いほどたっぷりの印象。
 ファニー(主人公 望海風斗さん)は前半、衣装転換以外ほぼずっと出ずっぱりである。ファニー自身がどうも若き日の黒柳徹子さんのような感じの人で、ものすごく喋る。そして天真爛漫である。前半終わって客電ついてすぐ、私のお隣の方々が「かわいい…かわいいよファニー…」と唸っていらした。私もそう思う。

 ともすると自分のことばかり喋っているので嫌われそうな感じなのだが、そんなこともなく、自分の特徴をよくわかっていて他者を気遣おうとする感じが素直で一生懸命で良い。間違いない。かわいい。

 そんなファニーが恋をする相手がニック(坂本昌行さん)である。
 うさんくさい。かっこいい。ジェントルマン。

 前回博多座の「The Music Man」でもうさんくさくかっこいいジェントルマンだった坂本さんだが、今回は前回よりももっとずっとミドルな感じのうさん臭さ。

 会場全員落としたな、と思いました(目撃談)。

 一瞬で落とす、というわけではなく、次々と射抜いていく感じが手練れだな、と思いました(目撃談2)。

 

 いやもうお二人とも歌がうますぎてちょっと、高音とか「え、そこまで出るの?!」って感じだしもう…いやもう良いものを聞いたよ…!
 望海風斗さん、今回の舞台で初めて知ったのですが、抜群の歌のうまさで椅子からずり落ちそうになりました。他の方が仰っていたのですが、歌のクライマックスで、バーンと劇場の全ての扉が開いてしまうような感じでした。
 あと、声が特徴的。以前井上芳雄さんの番組で話していらしたときには気づかなかったのですが、声がいい。すごくハッキリしている。浜木綿子さんぽい。
 また、どう表現したらいいのかわからないのですが、ジャ〇ーズ出身の方や宝塚出身の方、劇団四季の方、それぞれで何というか歌い方やダンスの仕方、ちょっとした仕草にそれを感じさせることがあるなと思っていたのですが、良し悪しはともかく今回のお二人にそれが見られなかったことも大変興味深かったです。

 かっこよかった。

 

 その他。

 ジークフェルド(益岡徹さん)やブライス夫人(中尾ミエさん)が日常や生活や常識を感じさせる、重しのような役割をしていて舞台に深みが出ていた。

 ところで中尾ミエさん80歳らしいですよ…歌って踊ってたよ…すごいよ…かくありたいよ…!

 オーケストラピットの指揮者の方がいろいろと芸達者で一人何役かこなしていらして面白かったです。

 あと、衣装カワイイ!!特に駅で列車に乗る、というときにみんなが着ているスーツやらコートやらワンピースやら全部カワイイ!色もいい!

 

 今回の舞台、先週末にCMが流れたため「あ、チケットまだあるんだなー」とは思っていたのです。そして福岡初日(土曜日)まで「満員御礼札」なしでドキっとしたりしたのですが、博多座さんは頑張っている。のでそれをちょっと貼っておきます。
 お近くの方はぜひ!!
 あと、行かれる方は、エントランスに熊本地震の募金箱が設置されていることも情報として…!

1.入口(画面真ん中が故障中)

2.エントランス2枚(ここで写真とっててエコバック落とす)

 

 

3.客席2階

 

 ところでV6さんって一人一人こんなにもやりたいことが異なっていて、でもよくまとまってたなと今更ながら感心した…。

これが不穏な話だと気づかない人もいる、ということが嫌だな、2026年10月中旬。


今年の目標を一つ達成しました。
祝、今年の20冊目です。


 

 おいしいごはんが食べられますように  高瀬 隼子 著

 

芥川賞です。

表紙まんまの不穏な小説だった。

ある社内のある部署内の人間関係を描いた話。二谷さんと、彼より早く入社している芦川さん(女性)と、彼より遅く入社している押尾さん(女性)の、3人がメインで話が進んでいく。すごくよくいるタイプの3人だなと思う。
 ちなみに、二谷さんと押尾さんの視点で描かれていて、そのせいかもしれないが、やっぱり私も彼らと同じく芦川さんが苦手だなと思う。ちなみにキライではない。

 この小説は、芦川さんの、無意識の言動からにじむ、無神経さや無頓着さがすごい精度で描かれていると思う。先ほど「苦手」と書いたが、苦手というより「気持ちが悪い」が正解かもしれない。


 ただ、もし近くに彼女のような人がいて、同じようなことをした場合、私のとる行動は多分1つで、
「もうお菓子作ってこないほうがいいよ」と、かなり早い時点でやんわり言う。

 そして私はやんわり言ったつもりのことがきっと、芦川さんには剛速球で投げられるストレート、みたいに思われて「あのひとこわい」と敬遠されるまでがセットだろうとも思う。もっというと私のいないところで「〇〇さんてどんな人ですか」「私ちょっとあの人が怖くて」とか言われるところもさらに追加でお願いします。

 いやー容易に想像できる。

 さらに深く掘り下げるならば「自分の言いたい悪口や注意を自分では言わず、私に言わせようとして近づいてくるひと」が出てきたりする。それが最も嫌いかもしれない。寄るな。自分で言え。言えないなら黙っとけ。

 

 と、無駄に周辺を掘削してどんよりするが、そもそも

 二谷くんは真面目なとこはいいとこだけど、繊細で引きずりすぎるし、冒険しないとこがダメだなと思うし、
 押尾さんは生真面目でいろいろ深く考えるところが二谷くんと相当似た性格だけれど、まあちょっと方法を間違ったなと思う。でも今後良い人生歩みそう。真面目だし。

 

 芦川さんはまあ幸せだろう。いろいろ弱いのは同情するが、ほぼ全てを他者に頼ろうとする人はほぼ全てを他責な人でもあると思う。自分自身には非がない、と思い続けていられるのは彼女の才能だろう。その才能が打ち砕かれない限りはきっと幸せだ。

 二谷君はたとえ芦川さんが超好みのタイプであったとしても、逃げた方がいいと私は思う。

  

 と、ここまで考えて「やっぱ芥川賞ってすげえな」と思うなどしました。

 不穏だけどおもしろかったです。 

深い考察と観察、2026年10月あたま。

今年の19冊目です。

妻を帽子と間違えた男 オリヴァー・サックス著


 

 

 正直に言うと、実はこれは図書館で借りている本で、貸出期間の2週間で半分しか読み切れず、一度返却した本なのだった。再度借りてようやく読了。

 ちなみに、映画「レナードの朝」の原作者だと知らずに手に取った。びっくりした。

 トゥレット症や知的障害、今でいう統合失調などなど様々な患者(途中クライアントとなるが)たちの症状と、それに向かい合ったオリヴァー先生の見立てと考察の本である。

 なんだろうか、結論としては医師という立場からの「愛」な気がする。

 

 最後の方にこういうのがある。

 

 われわれは彼らを枠にはめたり、テストしようとする気持を捨てなければならない。そしてただひたすら彼らについて知ろうとつとめなければならない。虚心に、ただだまってじっと観察しなければならない。(中略)奇妙なふうに見えようとも、むしろ共感をこめて見守るだけにしなければならないのである。

 

 ざっくり言ってしまうと、

 治療という名目のもとに、彼らの尊厳や彼らの生活を奪うな という内容である。

 著者は脳神経科医なので、脳神経科の医師という立場から患者をみているはずなのだが、そこには精神科医的な視点もあり、介護者としての視点もあり、その子のより良い将来のために、といった教員的な視点も見える。

 結論として、書かれている内容に、専門家としての愛がみえる、と思いました。にわかには信じがたいような話をするクライアントを前に、彼は医師としてがんばっている。

 やっぱりちょっと読むのに時間はかかりましたが、ちゃんと最後まで読めてよかった。患者さんを笑わず、バカにすることもなく、彼らが語ることを疑わず、時間をかけて真摯に向き合う著者の姿勢が垣間見えてよかった。

 

 

私は何を成せたのか、2026年10月あたま。

ふと、思い出した。
私は今年の目標をどれだけ到達できたのだろうか。
振り返りって大事だ。

というわけで振り返りです。

(趣味)
(1)20冊読書

→ 18冊読了です。あと2冊。今図書館から借りている本を三分の二くらい読み終えているので、19冊はほぼ確実です。今年は大丈夫そうです!押忍!

 

(2)和歌山県に行く。

→ 変更です、滋賀県に行きます!でもあわよくば和歌山県も行きたいです。スペイン村に行きたいー。

(3)タペストリーを一つ仕上げる

→ あと少しなんですけれどもこれが全然進まないのです。何故かはわかっていて、現在販売中の〇アゴス〇ィー〇のかぎ編みの本を買い始めたからです。最後までは無理だけど、もう少し買います!押忍!

 刺しゅうは、あとキャラクター(というか動物というか)のモチーフを4体仕上げたら良いのですが、そのうちベンジャミンバニー?はあと半分くらい刺せば終わるのですがうーんうーん。
 えっと、土日のお休みのときに少しずつ刺していきたい。というかいく。

(4)ワンピースを2着、スカートを1着仕上げる

 スカート1着は終了。ワンピースの1着目は今年中にたぶんなんとか。
 二着目のワンピースは来年持ち越しです!もう決定事項です!

 

(5)着物の着付け できるようになりましたー!達成感!

(6)スラブ舞曲(ドヴォルザーク)を弾く。 弾けましたー!今はショパンのプレリュードを弾いているよ!

(健康)

(7)しゅっとしたからだになる。→ なっていないよ!けれどなんとなく頑張ってはいるよ!(なんとなくがだめだ)

(8)乳がん検診と胃カメラ。→ やったよ!ついでに脳ドックもやったよ!

(9)病気(感染症)に罹らない→ 今のところ大丈夫!でも巷でインフルエンザが流行り始めた!やばい

(仕事)

(10)地域のNPOに顔を出す → 出した!

(11)面倒くさがらずにちゃんと書き物をする。 → 今やってる!成果が出るかはわからないけれどちゃんと書き終えたい。

(生活)

(12)できるだけはやくサンプルを使い切る →まだだよ!増えたり減ったりしているよ!

(13)英文法のテキスト一冊仕上げる。 → ぜんぜんだー!だめだー戻ってきて向学心ー!

(14)ものを捨てる。年3回。→ 1回は!捨てました!あと2かい。

(15)色鮮やかなお洋服を買う → 買った!まだ着てないけれど(真夏に購入した長袖なので)イイかんじです!

(16)まつ毛をあげる → あげた!そしてまた今月中にあげに行くよてい!

 

 というわけで、達成が16のうち7つ。もうまもなく達成できそうなのが5つ。

 5つでなく7つくらい達成できるようにあと3か月、頑張ってみようと思います。押忍!

はるかなる読書、2026年9月末。

今年の18冊目、ようやく読了です

 

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空、はてしない青 下 [ メリッサ・ダ・コスタ ]
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空、はてしない青 下 メリッサ・ダ・コスタ 著

 

長かった…めちゃ時間かかった…各章が短く区切られていることに大分救われた…

若年性アルツハイマーで余命宣告された青年が、ネットで募った同行者(ミステリアスな女性)と共に、人生最後の旅をするお話。です。今年度の本屋大賞翻訳小説部門の第一位です。

 

 ロードムービーならぬ、ロード小説だった。映像になったらそりゃもう美しかろう、と思って読んでいたが、どうやら本国フランスではTVドラマ化していたようである。さもありなん。
 ネタバレなしで言うのならば、

 途中からあまりにも「二人だけの世界」または「コミュニティごと彼らだけの世界」すぎて何というか「浜崎あゆみの歌」っぽい感じでちょっと物語と距離が詰められない感じがしていたのだが、終盤も終盤で「あ、そうでもなかった、ちゃんと外の世界のことも考えてたんだな」となった。

 良い話…だったんではないだろうか。
 予定調和っぽいところもあるけれど、収まるところに収まった。着地点がちゃんと着地点で、作品のカラーがずっと変化しないところも良かったと思う。すべてが著者と翻訳者の力量だと思う。

 それなのに、とにかく私は読了まで時間がかかってしまった。まあ分厚いので仕方がないかな。

 まさしく「本屋大賞」ぽい話だな、とも思うので、過去の本屋大賞が好きな人たちにはぜひぜひオススメしたい。

 

元気いっぱいになってしまう謎、2026年9月中旬。

 ダンスについてはそこそこ触れているのに、同じく習い事であるピアノについては全然書いていないなとふと思ったので書いてみようと思う。
 よろしくおつきあいください。

 

 今、ショパンのプレリュードを弾いている。しばらくはあれこれピックアップしてもらって弾いていく予定で、先日まで7番を弾いていた。昔懐かしい太田胃散のCMで有名であるが若い人は知らないと思う。CMの尺で、カットすることなく最後まで弾ききってしまえるほど短い。のに、いい曲なので知らない人は一度聞いてみて欲しい。

https://www.youtube.com/watch?v=0hcF2AAE7sc&list=RD0hcF2AAE7sc&start_radio=1

 

 で、ショパンのプレリュードの中で最も有名な15番、雨だれをまた弾いている。何回目。
 で、この曲は光がさしてる感じがするから「わ~キラキラーキラキラー」と思いながら弾いているんだけれども、弾き終わった後先生から

「もうちょっと息絶えるかんじで」と言われる。
うん、息絶えたことないからちょっとよくわからない。

 何だろうか、元気いっぱいすぎるらしい。そりゃそうだ、やわらかい感じにはしていたものの、結構楽しく元気いっぱいに弾いていた。

 というわけで、儚くなる弾き方を教わって実践。
 弾き方を変えると途端に儚くなる。儚くはなるがしかしこれ、
 イーてなる。だいぶ気を配って弾き続けねばならぬ。イイイイイー。

 というわけでNo.15はこれです。

https://www.youtube.com/watch?v=MmzER7X2424&list=RDMmzER7X2424&start_radio=1

 ホロヴィッツせんせいは強弱の差がすごいから気を付けて聞いてね(でも好きだからこの曲を弾いている動画たくさんあるのに先生の演奏を貼らずにはいられない)。 

 

 次は1番を弾きます。1番は1番ぽい。さあスタートですよーという曲です。
これは元気いっぱいに弾いてもよさそう。がんばりたい。

https://www.youtube.com/watch?v=sw2n5URLuVI&list=RDsw2n5URLuVI&start_radio=1