読みました。
同志少女よ、敵を撃て 逢坂冬馬 著
第2次世界大戦、ドイツ軍の攻め込まれるソ連軍に従軍した女性(少女)狙撃兵セラフィマの話。
そう頻繁ではないが、ごくまれに、
「おまえ…っ…お前一体今までなにやってたんだよ…っ…!」と言いながら飛び掛かりたい新人作家というのがいる。この著者もそうだ。
私のような読者に「何やってた!」って問い詰められたって真面目に生きて小説書いてたんだろうけれども、これより前に書いたものも出せこら、ってなる。
前線で戦う、セラフィマ視点における立場の異なる「周囲の人々」の行動や思惑や考えが交錯しあう様子が凄まじい。
間違いなく現時点における、今年読んだ本のベストである。
第二次世界大戦下の激戦区が物語の舞台のため、しんどい描写が多々あるので苦手な方はちょっとご注意。
本の最後に著者の参考文献一覧があるが、みすず書房や原書房など、すごい本を翻訳、出版していらっしゃるんだなあと思う。いくつか読むかも。
また、
ベルリンは晴れているか 深緑野分 著 をちょっと思い出した(ドイツ側のお話)。
そして待ったなしで次はこれを読まざるを得ない。
戦争は女の顔をしていない スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 著
ウクライナ生まれ、ベラルーシ育ちのジャーナリスト。2015年ノーベル文学賞受賞。
NHK「100分de名著」でとりあげられていた時、ちょっと心動いた本の一つである。読む決心がついた。
心して、読もうと思う。