最近読んだ本2冊、備忘録。
1.クローゼット 千早茜 著
昨年読んだ「透明な夜の香り」が面白かったのでこの著者の(私的に)2冊目を手に取ってみていたことをうっかり書き忘れていました。時間軸的には「魂手形(宮部みゆき著)」の前に読んでいた。
心に傷を抱えた、服を愛する人たちのお話。
最初のほうで不穏な気配がして(キレイなのは私と君だけ的な話になりそうな気配がした)、あっ地雷を踏んだかも。と思ったんだけども危うい綱渡りでセーフだった。
ただ「透明な夜の香り」のほうが好きだな。
個性的な登場人物たちがあまりがっちりとコミュニケーションをとらないからだと思う。この物語の「その後」のほうが面白そうだなあとも思った。
|
2.心淋し川(うらさびしがわ) 西條奈加 著
すごく前にこの著者の「金春屋ゴメス」を読んでいて、ええと、前半は面白かったのだけれど、どんどん本筋(?)から離れていくストーリーに後半えええ?となって以降、そのイメージが強すぎて読んでいなかったのだけども、今回は直木賞です。
読みました。短編6篇。
お江戸の下町話が好きな人にはささると思う。私も好きだ。
ただ、なんだか輝きがないな、という印象で、それは何故かを考えたところ、多分溌剌とした人が出てこないからだ、というところに落ち着きました。
溌剌サワヤカ系ゼロ。しっとり系。
ちょっと静かな話が読みたい、というひとにオススメです。
|