ところで先日突然おうちのPCが壊れた。奇しくも職場で
「そろそろリモートワークの準備をしておいてね」と暗に匂わされた直後で、慌てふためく。私の仕事がリモートになるのはおそらく周辺の会社が軒並みリモートになった後で、そうなるとパソコンはあっという間に売り切れる気がする!という不安。
そんなわけで、慌てて買いに行きました。ちょうど商品の入れ替え時期だったらしく、現品限りでお安かった。ありがたいこと。というわけで、新しいPCからこんにちは。
さて今回、私の新しいPCは何の関係もないのです。読み終えました。
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元彼の遺言状 新川帆立著
です。久々に良質のミステリー(しかもあんまり長くない)を読んだ、と思いました。シリーズ化してほしいかも。
私は美人でも高学歴でも高収入でもすごいおうちに生まれているわけでもないけれど、彼女の苛立ちにとても共感した。素直に言った自分の意見についてなんだかあさって方向から避難されて苛立つ感じ。ちがう、問題はそこじゃない、という感じ。あと、素直に意見を言うことさえダメなのか、という気持ち。とてもよくわかる。
だからこの本の帯にひっかかる。書評家の方や書店員の方の感想が短文で書いてあるのだけども、
女性作家でなければ多分作れないキャラクター
身勝手なヒロイン
破天荒すぎるヒロイン
新型悪女登場
……えー。
この主人公と私、性格が似ているなあと思って読んだ身としてはこの帯はだいぶ複雑だ。
主人公は決して身勝手でも破天荒でも悪女でもないと思うけど。
そして(スペックはともかくとして)似たような女性はたくさんいると思うけど。私だけでなく。
あと、私の知ってる中にはもっととんでもなくえげつない人、結構いたけど。
この程度で悪女?
となる。まあ帯は売るためのものだからな。このくらい書いておかないと今の出版業界厳しいのかもな。と思って溜飲を下げてみる。
唯一「最初キライだったけどどんどん好きに」っていう感想があって「そうよなあ」と再度溜飲を下げてみた。
主人公以外の登場人物も一人一人がすごくいいし、読後感もいいのでミステリ好きにぜひオススメです。