合間合間の時間にエッセイを読んだ。
ひとり暮らし 谷川俊太郎 著
|
とても素直な年配の男性が書かれたエッセイ、という感じがした。ただそこに虚勢だったり懐古だったり自慢だったり、そういう空気が全く流れないのがいい。過去を全否定したり全肯定したりもない。ありのままに受け入れる姿勢がみえる。
心は「うごく」。だから人には心のうちに「心が動くためのスペース」が常にないと駄目なのだ、というところが印象的だった。
とても素直な、老成した文章だった。
こうありたい、こうであれ、と思う。
ただこのような文章を書くことは、もしかしたら簡単なようでいてとても難しいことなのかもしれないとも思う。はだかであることが恥ずかしいのと同じように。
ありのまま、が受け入れてもらえる。ときっと谷川俊太郎は信じているのではないだろうか。
私たちも、世界がそうである、と信じてみることから始めないといけないのかもしれない。
あっ、ここまで書いて思った。それはやっぱり凄くむつかしー!