のらりくらり日記

世の中のいろんなことにひっかかりつつ流される備忘録。好きなものを好きといってるだけ。過去の観劇日記もこちらに置いてます。科学系の話も少しだけ。

あまりにも満たされていた、2023年8月中旬。

 上の画像の後になんだけども、静かに切り出したい。

 先日、人生で初めてSLに乗ってきた。

 ……ちょっと、想像してなかった。驚くほど楽しかった。みんな乗った方がいい。子供もそりゃ喜ぶだろうけれど、大人よ、乗れ。そんなに高くもないから。予約制だけど、途中から乗ってもいいし途中で降りてもいい。

 元々sLが走っていることは知っていたのだが、かなり遠い地域(しかも交通網が悪い)を走っていたこともあり、乗っていなかった。あれはあのあたりの観光客のものだと思っていた。

 が、以前出張先に行こうとしてプラットホームで電車を待っていたとき、丁度目の前を汽笛を鳴らしながら通り過ぎたのだった。驚いた。なぜここにSLが?!と。そう、私はその時までSLが自然災害の関係で従来の路線を走れなくなったことを、そのために熊本~鳥栖間を走り始めたことを全く知らなかったのであった。

 そして、乗りたくなった。今のこの区間を走行しているのであれば、乗れる。と。

 そして今回ようやく、実現したのだった。あの素敵な乗り物に乗った…!

 今日はその素敵ポイントを語っていきたいと思います!
 ちなみに私、電車に詳しくないのでそこんとこよろしく!

1.フォルム

語ることはもうない…。すごい、かっこいい、何も言うことがない。

これが来年3月にはもう走らなくなるなんて…どうにかならんのか!

 

2 車窓

 当たり前だが無加工だ。広い窓。広がる緑。夏。美しい夏。

 

3 ひと

 機関士さんたちが2名。おそらくSLが現役で走っている頃の制服を着ていらっしゃる。走っているとたまに短く汽笛が鳴る。

 特に何もないところでも鳴るので「はて?」と思っていたらあれだった、ファンサ。

 全ての箇所ではないだろうが(安全最優先)、線路沿いで手を振る子供たちに短い警笛で応えていらっしゃるのだった。なんだこりゃ!うっかり機関士さんたち推しになってしまうじゃないか!イカン!と思わず目頭を押さえる。

 

 乗務員さんたち。

 私が見たのは2名。2号車にある売店のお姉さんと、ちびっこたちに「じょうしゃきねんかーど」を配っていたお姉さんだ。

 SLが駅に停まるたび、乗務員さんがカップいっぱいの氷水をお盆にのせて機関士さんのところへダッシュしていた。なんだろう可愛い、運動部のマネージャーみたい…

 日付ボードを持って車内をまわっていらしたので、勇気を出して一緒に写真をとってもらえばよかったと今悔やんでいる。

 

 お客さんたち

 夏休みだったせいか、私の周囲はほぼ小さな子供連れのご家族。そのご家族も「子供が電車大好きで!」みたいな感じの方々は少なく「子供をどこかに連れていきたいと思ってSLチョイスしてみました!」って感じの人が多めの印象。子供確かに喜ぶけれど、この場合、乗車しちゃうと他の九州の列車とそう変わらない(子供目線では)ため、飽きちゃう……そんな子たちのために本棚があって、電車関連の絵本がぎっしりです。いいです!

 そんなご家族の中に撮り鉄乗り鉄のみなさんが混じっている感じでした。私のような人も多分乗っていたとは思うけれど見なかった。もうみんなもっと気軽に乗ろうぜ!!と思った。

 で。

 私はJRのアプリで乗車予約をしたのだが、このアプリだと席は窓側・通路側しか選べない。私の前、4人掛けのお見合い席に座っていたのはご家族3名と撮り鉄のおじさま。どんな流れなのかよくわからないが、このご家族の娘さん(4歳くらい?)がこの撮り鉄のおじさまにすごくなついていて停車するたびに外に写真を撮りに行ったり走行中もあちこちを写真におさめに行くおじさまに

「わたしのとなりにすわってもいいよ(おじさまの席は女の子の斜め前)」

「(カメラを持ち立ち上がるおじさまに)つぎはどこにいくの?かえってくる?」

 すごいコミュニケーション能力を発揮していた。きゅん。おじさまもこんなに懐かれたら嬉しかろう。

 みんな楽しそうでよかった。

 

 線路沿いの人たち

 大きくは2パターンに分かれていて、

 この時間にSLが通ると知っててやってきている人たちと、偶然遭遇した人たちである。

 知ってて待っているひとたち。
 自分ちの庭から無表情で手を振るおじさまとか(SLが通る日の日課なのかも)、なぜか周囲に田んぼしかない場所に1台車が、と思っていたらその前におじさまが一人立ってて無表情で手を振っていたりとか。あと子供連れで、家族総出で、フォトスポットなのだろうか、望遠鏡みたいなカメラを携えた人が沿線にずらりと並んでいたり。みんな手を振ってくれる。私たちも振る。たのしい…。

 偶然遭遇した人たちは一様に驚いて、そして喜ぶ。踏切前の部活帰りの女子中学生たち。スタジアムのイベントにやってきていた人たち。そして手を振ってくれる。私たちも手を振る。たのしい…。

 それらがよく見えるのは、広い窓と通常の電車より低い視点のためだろう。隙がない…完璧じゃないか…。

 

4 おまけ 

 お値段もリーズナブルです。熊本~鳥栖佐賀県)間、片道3360円!博多~鳥栖もそう遠くないです!土日運行。

 

 今は夏。これから秋、冬、そして春にはSL人吉ラストランです。

 どうぞ、走り抜けて