そもそも計画的な人間ではない。日々の計画を立てた方が良い、ということはわかっているけれども、やらなきゃいけないこととやりたいことが大渋滞して、結果「わあー」と書類を投げ散らかすことになる。大変残念なニンゲンである。
仕事「だけ」の計画だと全然立てられるんだけどな。プライベートと仕事と、となるともはや圧倒的に時間が足りない。
では日々のあれこれはどうしているかというと、
やるべきこと、は仕方がないとして(何がどうだってやらなきゃならないしね)
「やりたいこと」は簡単で、
無理やりねじ込む。ネバーギブアップ。
というわけで、行ってきました福岡市美術館。目当ては写真家ソール・ライター展。
ただ、うちはド田舎で、お目当ての美術館に行くためには電車を乗り継いで…最短で2時間。美容院の予約も入れたことを考えると(入れるな)仕事終わって福岡の博多駅到着後、90分間で同じ場所に戻ってこないと次の予定(美容院)に間に合わない。行くか、どうするか。
行こう(ネバーギブアップ)。
やらない後悔よりやる後悔(どっちにしろ後悔)。
……そうやって予定詰めがちなんだよなおたくって、って昔友人のあやさんから言われたなそういえばな。
というわけで行ってきました。ごきげんに早歩き。
美術館は「大濠公園」という福岡ではかなりデカい有名な公園の中にあって、そこを突っ切るルートで向かいました。そしたらあれだな、
大濠公園、平日でも人でぎゅうぎゅう。大濠公園内スタバは肌触りのよさそうなふわもこの犬であふれていた。
後で聞いたら「土日はランニングの人たちが渋滞してて走れてない」らしい。巻き込まれたくない渋滞だな…。
そして美術館。難病なので無料で見られて有難い限り。
時間的には滞在40分が限界だったので、超駆け足でしたが見られてよかった。
何か大きなものに怒られそうな気がしますが、足にフォーカスしている写真が多いなあ(足が好きなのかなあ)と思いました。
私は美術館では(博物館とかも)
「この中で1つあげる」って言われたらどれにする?というスタンスで観ています。
「これはキレイだけど暗い」とか「これはイイけど大きすぎてうちには飾れない」とか
……楽しい…。
美術館で、欲にまみれながら1枚1枚ガン見してる人がいたらそれは多分私です。
今回は時間があまりにもなさすぎてそれができなかったのが残念。時間が合えばもう一度行きたい。
生きることは、そのすべては芸術になりうるのだと、そんな写真たちでした。
この訴えない感じというか、少し(または大きく)何か大事なものが隠されている感じがいいなと思います。
雪の中、赤い傘をさして歩く女性を上から写した写真があるのですが(『足跡』というタイトル。上のリンク先ではChapter1のところにある)
雪よ 林檎の香のごとく降れ
を鮮烈に思い出しました。ちがうのになんでかな。
(「君かへす 朝の舗石 さくさくと 雪よ林檎の 香のごとく降れ」北原白秋)
ハンカチと図録と絵葉書を買って、帰りはバスで。
ギリギリで次の予定に間に合いました。髪はばっさりショートにした。すっきり。
3月のあたままで。
お近くの方はぜひ。