のらりくらり日記

世の中のいろんなことにひっかかりつつ流される備忘録。好きなものを好きといってるだけ。過去の観劇日記もこちらに置いてます。科学系の話も少しだけ。

一体何のご褒美だ、2023年4月下旬。

今週のお題「盛り」

今年最高の盛り上がりだった私の話を聞いてください。

 

 

大阪に舞台を観に行きました。

一列目でした。

 

 

 

 

いちれつめでした…!完!みなさまご愛顧ありがとうございました!また逢う日まで!みたいな気持ちになりました。感無量…かみさまどうもありがとうございました…完…。

 

いや終わったらダメだ、最後尾があるんだったら当然最前列だってあるのよ客席だから!息を、息をしてわたし…!!

 

 

 B列だから2列目だと思っていたのに1列目だったときの衝撃が思いがけずすごかった。

 その後同じ列に座る方々が数名いらっしゃって、その人たちも

「……マジか…」

「…えっ?!」

 って言ったきり声を失っていらしたのできっとみんな同じ気持ちに違いない。

 

 あぶない、始まってもいないのにみんなで終わってしまうところだった…。

 

 さて、というわけで

 劇団☆新感線の「ミナト町純情オセロ 月がとっても慕情篇」を観てきました。

 一言で言うと、期待を裏切らない舞台でした。

 すごくシェークスピアで三大悲劇で劇団☆新感線、でした。大満足。

 

 まあシェークスピアだから、登場人物がちょいちょい考えが浅いなあと再確認。

 今回、おお!となったのは舞台美術でした。

 大袈裟で雑なようでいて大変丁寧で細やかな映像、舞台の転換、衣装、メイクだなあと。この舞台が「どんな町」の「どういう時代」の「どういう雰囲気」で「どんな空気感」なのかが瞬時にわかる空間づくりに余念がない。

 ちょっとネタバレですが、転換時にシルエット(影)から入るところが、ラストに活きて

「なるほど…!」となりました。

 

 あと皆さん歌が上手い…。

 

 おきゃんで清楚という、相反する要素両方を持ち合わせるヒロイン「モナ」を見事に松井玲奈さんが演じていらした。モナは「マドンナ(貴婦人)」なので、まさしくそうだなあと。恋人の変化を受容していく彼女の諦念がせつない。……彼女がお辞儀をするたび、私の位置からはちょっとパンツ見えそうでハラハラしたのはご愛敬(パニエがあるから見えません!)足首が細いなあ!(←視点がどうやってもそういう位置)
 ポスターの通り「劇画調」なメイクの人がほとんどの中、ヒロインだけメイクが普通で、それも「清楚」なんだろうなあと思いました。

  アイ子姐さん(高田さん)は、暗い目的を完遂するために今まで築いてきたはずの信頼を全部裏切る行為に猛スピードで走っていく感じが不幸だった。揺らぐエピソードや思いなおす場面は何度も訪れるのに、彼女はそうしない。引き返さず、ためらわないことの不幸。親分が死んだ時点で、彼女はもう死に場所を求めていたのかもしれないなと思いました。

 三宮(粟根さん)は変装して舞台に出ていると…全然わからなかった。1列目なのに。

 ジョー(寺西さん)はチャラいけど主人公よりもピュアな気が…。

 紋田さん(河野さん)が一番カッコイイ役どころじゃない??

 モナを囲む女性陣(チエさんエミさん+ユキさん)がかわいく明るくもせつない。


 オセロ(三宅さん)は、描かれてはいないのだけれど、そのまっすぐさと初動の速さと決断力、行動力で若頭まで一気に昇りつめたんだろうなあと思いました。ピュアっていうより繊細な感じがして、だからこそのあの気持ちの揺らぎ(もうぐらぐら)だったのだろうな。それにしたって浅慮で悲劇だ。シェークスピアだ。

 繊細で傷つきやすくて、

 だからこそ容易に人を信じられなくなってしまった。それが悲しかった。 

 ところでこれ、全然感想じゃないんですけども、自分の目の前にオセロ(三宅さん)が来た時(最接近時)近すぎて見れなかった…見れない自分にびっくりした…!おいこら、手も繊細だな!(←最接近のとき、手ばっかり見てた)

 ちなみに、その後はしっかり見ました!

 

 これが私の「ジャ〇ーズの三宅健さん」の見納めです。

 新たな三宅さんを観るのをまた楽しみに、生きたいと思います。

 

 久々大阪探訪記はまた後日!

  

(おまけ) 

 終わってから時計を見てびっくりしたのだが(外に出てから見た)、18:30開演でカーテンコール終わりがおそらく22:15くらい。合間に20分の休憩があったのを差し引いても3時間半。演者さんたちは舞台上で歌って踊ってお芝居して殺陣もしてだからそのエネルギーたるや、である。頭が下がる。

 

 体に気を付けて、最後まで突っ走ってほしい。