…少ない現場の一つが年明けすぐにあるから行きたいなあと思っていたら、その日が仕事始めで休めないことに気づいてがっくりしています。ごきげんよう。強く、生きたい。藤田君またね…。
さて、ロマンスである。ロマンスしている。ロマンスってなんだ。
と思ってネットで調べてみたらあまりにもむつかしいことが書いてあって読むのを挫折し、辞書ひいてみた。辞書便利。辞書やさしい。
ですって。なるほど勉強になったなあ。
宮本浩次である。女性シンガーの曲をあれこれ歌ったCDを購入。ちなみに先日熱く語った「木綿のハンカチーフ」も入っている。そういえば特典でついていた「無観客ライブまるまる1本」を通勤中ずっとかけていて(見てはいない)、仕事への行き帰りが一人ライブハウス状態である。超イイ。無観客ライブの活用法として正解なんではなかろうか。
脱線した。ロマンスだ。これだ。
- 価格: 3300 円
- 楽天で詳細を見る
当然のように、年代が絶妙に合わないため、並んでいる曲ほぼ知らない。
1.CDのパッケージ(?)でタイトル見ただけで、曲も歌詞も歌い手さんも「あーわかる」ってなったもの
First Love(宇多田ヒカルさん)、木綿のハンカチーフ(太田裕美さん)、赤いスイートピー(松田聖子さん)
後半の2曲は、前回購入したCD(とその特典DVD)に入っているから知っているというもの。ちなみに知っていると思っていたFirst Love(唯一、世代がマッチ)は、聞いてみたら2番が全くわからなかった。ダメだ。
2.CDのパッケージ(←何というんだっけ?)でタイトル見て、サビ部分など「一部」でも思い出せたもの
異邦人、喝采(ちあきなおみさん)、ジョニィへの伝言、恋人がサンタクロース(松任谷由実さん)
ちなみにタイトル見て歌い手の方が思い出せたものだけ記してみました。
3.曲を聴いて「あっ、これかー!」となったもの
二人でお酒を、化粧(中島みゆきさん)、ロマンス(岩崎宏美さん)、白いパラソル(松田聖子さん)
ちなみに「化粧」と「白いパラソル」はサビ部分しかわからない。中島みゆきさんの歌を何故知っていたかというと、昔受験生だったころにこの方がパーソナリティーを務めていらした番組を毎週聞いていたからであって、もしそれがなかったら知らなかったと思う。
さて、聞いてみた。以下、今回初めて知った、歌詞部分に対する個人的感想です。
1.あなた(1973年 小坂明子さん)
…すごい…怖い…!!ナニコレ超怖い歌詞なんですけど!!当時のヒット曲だよね多分。当時怖くなかったんだろうかこれ…!えっ、怖くないの?!どうなのそこんとこ!
と思いました。
失恋ソングだということに歌の前半は気づかず、最後の2行でえぐるようなボディーブロー。油断した。それを踏まえて前半の歌詞を振り返ると、
1番の、大きな窓と小さなドアというのはあれだ、「閉じ込めたい」的なことだと思うし、
1,2番の、子犬とぼうやが同列だし(なんだろう、あくまでも「あなた」のオマケなんだよなって思う)、
3番では「私」はレースを編んじゃうのだ。なんだ、当時レース編み流行ってたのだろうか。そういえば叔母の趣味だな。常々思っていることだが、編みものというのは集中力と忍耐力を鍛えるためのトレーニングにしか見えない。忍者とか、物騒な話だが暗殺者の修行に最適かと。特にレース編みというのは、糸が細いから編むのに物凄い根気と忍耐が必要とされる。
…おお…そんな家はいやだ。
2.異邦人(1979年 久保田早紀さん)
前奏がものすごく特徴的なことを覚えていたが、今回のこのCDにそれがないのでちょっと身構えずに聞ける。
なんと、これは異国は不思議ねー的な歌ではなく失恋ソングだった。知らなかった。
えーっと、どんなシチュエーション…?
壮大な風呂敷なんだけど、その風呂敷を広げて、いざ荷物入れてまとめ…まとめて結んだけどちょうちょ結びにちょっとだけ足りなくて結べない…みたいな…(伝わらない)
これは雰囲気。雰囲気を楽しむ歌。イホウジンなワタシ。頭から被ったスカーフがたなびく感じ。
3.二人でお酒を (1974年 山上路夫さん作詞 梓みちよさん)
これはメロディーラインを追える歌でした。なぜ知っているんだ私。わからない。
この歌詞に描かれているのは、ばかみたいに優しい女性である。男性が書いた歌詞だからかな。
「うらみっこなしで」「さらりと水に流して」とか言ってる、言ってるけども、そもそも恋愛関係でさらりと水に流せる話なんてないのだ。負の出来事ならば負のできごとである分流せないものである。時間が立つと深く沈み込んで見えなくなるものなんだけど、ふとしたきっかけで攪拌されて浮上してきちゃって思い出し怒り、とか「世のあるある」だと思うがどうか。それをこうやって言えて、まあ私は大丈夫だって言って、何かあったら酒でも飲もうや、なんて
めちゃイイ女の振り方だと思う。そしてこれ、絶対復縁迫れないやつ。
はっ、ということはもしかすると、円満別離を狙った女性の歌かもしれないとはたと気が付いた。
プロ…!(ぜったいちがう)
4.化粧 (1978年 中島みゆきさん)
いやもうこの曲の歌唱は難易度が高すぎて震える。こんな難易度高い曲をさも簡単そうに歌いこなすばかりか感情やら情景やらを何もかも織り込む凄さたるや驚愕に値する。中島みゆき天才(今更)。宮本浩次天才。
歌詞の、一生懸命でみじめでいじらしい感じも天才的である。マンガでいうなら星野めみさんの描く主人公の女性(男性)である。ドンピシャだと思うがどうか。
また、この曲を聴いたときの感想を求められた宮本さんが「この女性が愛しくなっちゃって、つきつめると中島みゆきさんのことが好きだと思った(超意訳)」みたいなことを言っていてキュンとした。
私は、この歌詞に出てくる女性のことを「怖い」と思う男性が結構いると思っていて(手紙を束で書いてるしな)、でもそうではなく「いじらしい、素敵だ」と感じているその共感力というか許容する力というか、そういうものにキュンとした。これはモテる。
それにしても中島みゆきさんは歌詞がうまいなあ…。
片思いの歌だと思って聞いていたら後半でわからなくなってくる。前半と後半の間に時間の経過があるのか、片思い少女の妄想が途中で入っているのか。前者だと最後の最後で失恋ソングになるし、後者だとちょっと告白されたくない…。
ただ全体に渡ってなんだか色っぽいのは確かで、当時の岩崎宏美さんは間違いなく美少女だっただろうから、ビジュアルと相まってものすごいパンチのある曲だったことは想像に難くない。
現代でこういう曲を十代の女の子に歌わせたら間違いなくセクハラって言われそうだ。
6.赤いスイートピー(1982年 松本隆さん作詞 松田聖子さん)
子供っぽいいじらしさと恋愛の熱情がちぐはぐな感じがまさしく「少女」という感じで、当時の松田聖子ファンにはたまらなかったのではなかろうか。こちらは前の「ロマンス」と違い、歌手のビジュアルと歌詞が抜群に合っていると思う。イメージ戦略大成功。そりゃコンサート会場でファンがスイートピーを振るよ!私も振りたい!
ところで大体の人がスイートピーを「スイトピー」って発音するのはこの曲のせいですか?(素朴な疑問)
これは以前熱く語ったので割愛。もう間違いなく男性の作詞家だろうなと思ったけれどもやっぱり!みたいな。
昭和の名曲、と言われたらこの曲が必ず入っているイメージ。
恋の歌を誰よりも上手く歌う「私」の、恋と恋人に対する悔恨と孤独と「虚」の歌。
虚無とも虚脱とも言い難い。1の「あなた」もそうだが、歌詞の文字数がべらぼうに少なくてその中でこれだけの感情を歌われたらそりゃ名曲だわ、となる。
何だろうか、私の夢のために犠牲にしてしまった、というような、胸に杭を打たれる感じというかな…そんななのにタイトルが「喝采」なんだよな…なんだろう業の深さが垣間見える名曲。
あと宮本さんの歌いだしが、ちあきなおみさんとそっくりで毎回驚く。
9.ジョニィへの伝言(1973年 阿久悠さん作詞 ペドロ&カプリシャス)
今調べてわかったけれども、もともとは高橋真梨子さんが歌っていたんだなあ…!合う!
ジョニィが悪いやつ。たまにいる、大体都合が悪くなると逃げるやつな!わたしなら逃がさん…あやまれ…(最悪だ)
主人公の女性はこの逃げちゃった彼氏に未練がものすごーくあるんだけども、まあだからこその長い伝言なんだけど「あなたのことはもう過去のことよ」って感じを装いたいのがいじらしいね!元来恋愛さえ絡まなければ、ちょっと強気な女性なんだね!
伝言頼まれた友達(多分この喫茶店だかスナックだかのマスター)が大変である。
以前見た「雪まろげ」っていう舞台(高畑淳子さん主演)を思い出した。
あれは芸者さんだったけど…相手超いいやつだったけど…
10.白いパラソル(1981年 松本隆さん作詞 松田聖子さん)
全然歌を知らなくてむしろ驚いた。ディンギーってなんだ(調べたらヨットだった。勉強になるぅ)。赤いスイートピーもそうだけども「松田聖子」ありきで書かれた曲と歌詞、という感じだ。ミューズか。あっ、ミューズだった!(過去コンサートに行ったときのことを思い出した)
女の子の恋情に男性側が全然気づいていない、という感じな!気づいて!
やはり松田聖子さんはすごいな、という歌だ。
11.恋人がサンタクロース(1980年 松任谷由実さん)
おしゃれな歌だなあ。なんだろうか、1980年代になると多分何かが変わったんだな。バブルとかかな?歌が明るい。よく聞く歌だと思うのだけれど、歌詞を今回初めてじっくり見た。隣のおうちのお姉さんが浮足立ってる様子も、大人になった主人公の女の子がやっぱり同じように浮足立ってる感じも楽しそうで良い。
12.First Love(1999年 宇多田ヒカルさん)
心震える歌声だった。大変だ、歌がうまい。
ずっとずっと覚えているよ、という歌。でもきっと彼女はそれを口にはしないのだろう。これも言葉がすごく少ない。少なすぎてスカスカするくらいなんだけど、かなり最近に近い曲なので、多様性のこの時代とマッチさせるためにはまあこれはこれでこうなのかな、と思う(伝われ)。
というわけですごい文字数になってしまった。ロマンス堪能中である。いずれ今のこの騒動が終わった暁にはこの「昭和の曲」を歌える私になっているはずなので、そのときにはカラオケで披露する所存だ。待ってろカラオケ。とりあえず「あなた」からかな!(チョイスよ…)