のらりくらり日記

世の中のいろんなことにひっかかりつつ流される備忘録。好きなものを好きといってるだけ。過去の観劇日記もこちらに置いてます。某病理の元研究員なので科学系の話も少しだけ。

2020年10月、ネタバレはしないけれど映画「ミッドナイトスワン」を見てきたので熱く語りたい乙女心。

ほぼ1年ぶりに映画館に行きました。前回がいつだったか思い出せないくらい久々です。

 と、ここまで書いて調べてみたら、前回は奇しくも昨年の同日で、私はなんと1年間も映画館に足を踏み入れていなかったということに気づいて「コロナめ…またオマエか…」ってなっています。ちなみに前回見た映画は「おっさんずラブ」です。

 というわけで「映画の日」にずっと気になっていた「ミッドナイトスワン」を見てきました。映画の日なので1200円だったし1日の上映回数もそうなかったけれど、観客は10名程度ととても少ない。10分前に上映開始された「窮鼠はチーズの夢を見る」も目測10名ちょっとしか入っていなくてコロナも大分下火になってきているけれど、まだまだしんどいなあと思いました。映画ファンのご年配の方々が少なくなっている印象です。さみしい。

 

 さて、前置きとして断っておくと、私はV6のファンですが草彅剛さんのファンではなく、前述したように映画は見るけど熱い映画ファンというわけでもない、そこそこエンタテイメントが好きというぼんやりしたひとです。そういうひとのぼんやりした感想です。よろしくおつきあいください。

 元々ある、私の中の草彅剛さんの印象は「ニュートラルなひと」です。何をやっていても自然体に見える。「てらいがない」というか「かっこつけてない」という感じ。大人だし芸能人という「見せる」仕事をしている以上、「嘘」がないわけではないだろうけれども、なんだが「嘘がない」ように見える。ちょっと不思議な感じのする人だなあ、です。あっ、あと声がめちゃイイ。なんだろう私が眠るまでずっとオチのないような話をしててほしいかも(ひどい)

 そしてお芝居をしていてもその「ニュートラルさ」はずっと変わらないんだなあと映画を見た後しばらくして思いました。違和感のなさがすごい。

 

 映画は、草彅さん演じる「凪沙」さん側から見るのであれば、

何もなかったところから愛情が育まれ、いつしかそれが執着になり、また深い愛情に戻っていく

 という話だと思いました。

 ただこの3段階構成の最後の3段階目、執着がまた愛情へと深く変わっていく様子が、多分ものすっごく割愛されていて(撮ったと思うんだ、だけど時間とかRつかないようにするために大幅カットしたんだと思うんだ)

 見た後はその時間の経過が見せられないものだから、ものすごく違和感を覚えるんだけど、その「空白の時間」を考えることにこそ本意があるように感じた。

 自分でつなぎ合わせて補完しなければならない部分が大きい。けどちゃんと考えるとわかる。

 凪沙さんが優しすぎてせつない。

 

 中盤あたりの、やさしい部分がどんどん収まらなくなってきて、外側にあふれてくるようになってどんどんまあるくなっていくのが本当にイイ。一果ちゃんと一緒に踊るシーンがあるんだけど、ちょっと感動するくらい美しい。

 その後にやってくる嫉妬や執着を、このひとはどうやって乗り越えたんだろう。

 生きやすくない世界で、このひとはたった一人でどうたどり着いたのだろう。

 

 愛情…「相手を想う気持ち」が全部を凌駕する。

 私には、溺れかけた中で、自分を犠牲にして一果ちゃんをボートに押し上げたように見えた。

 そしてそれを一果ちゃんはちゃんとわかっている。

 一果ちゃん視点でこの映画を見るならば、酸いも甘いも大も小も全部をありのままに飲み込んで突き進むお話だ。

 愛情にすがるわけでも、世の非情への怒りを誰かにぶつけるわけでもなく、そしておかれた立場を悲しむでもなくただひたすらに進む話だった。凪沙さんと出会うことで進み始め、諦めず進み続けた。とてもまっすぐ。彼女はずっと凪沙さんといるのだろう。

 どうしても言いたいから言っとくと、友人との対比もすごいから見てほしい。

 

 救われただろうか。救われるだろうか。

 

 知らず、祈ってしまうような映画だった。

 高校生か大学生のころ(まだトランスジェンダーという言葉があったかどうかさえ曖昧な頃だ)、トランスジェンダーで内気なひとは一体どこで仕事をしたらいいんだと思ってたときがある。

 だって芸能界と夜のお店でしか見ない。どこでバイトしても今までの学校生活でも見なかった。

 みんな多分、隠して生きてる。それは、つらくないか。

「それはおかしい」はおかしくないか、私は考えなきゃいけないんじゃないか。

 そう思ってたことを、思い出した。

 もうねー、バカリズムさんの「架空OL日記」みたいにならないかなって思うのよ。みんなハッピーに、自分の着たいものを着ていっぱい喋って、たくさん笑って生きられないかな(もちろん法に触れない範囲で)。何も問題はないと思うんだけども。

 あ、脱線した。

 

 

 2時間は、あっという間だった。R指定はない。

 見てほしい。欲をいうなら、タイトルが2回出るから、その2回目のタイトルまで見てほしい。いい映画だ。

www.youtube.com

 

余談。2つだけ!

 前半と後半の、水川〇さみさんの変わりっぷりだけはよくわからなかった。一体何があったー!

 新郎新婦の気持ちー!

 

 以上です。叫んですっきりした。

  ではまたー!