エイプリルフールですが、嘘でもなんでもなく本日も仕事。
…ああみやざき楽しかったなあ。
というわけで狂言のお話を。
お山の中のキャンプ場みたいなところで(いやキャンプ場ではないけど)、狂言を観ました。屋外。すり鉢を半分にしたような形の会場で、水辺に川床みたいなステージでした。桜がちらほ咲いている。
そこに物馴れた風のご近所の方々が座布団やら弁当やら水筒やらジャケット、毛布…なんかいろいろ持ち寄って座って狂言観劇。ほとんどの人が帽子かまたはフードをかぶっている。なぜなら寒いから。
前日まで警報出てたくらいの春一番が吹いていて、その日も若干風強めで私達もうち震えながら観ました。
実は会場に到着してから開演までしばらく時間があったのであやさんとふらふら散策して再び会場に戻る…途中、到着直後で同じく会場に向かっていらした茂山家御一行に挟まれましてですね……ほんのしばらく茂山家気分……とはいかず、途中まで二人して気づかない。超ぼんやり。
いやあれだ、私服(洋装)だったしね!私達防寒対策バッチリで帽子かぶってもこもこダウンきてたしね!
……はあ。
みなさんすらっと背が高くて男前でした。
狂言も面白かった。
みやざきは田植え直前(いや真っ最中か?)だったので、縁起物一本と有名どころ二本の豪華三本立てでした。最初の狂言解説も入れると4本か。
真ん中の「二人袴」が楽しかったなー。でも演者さんたちはきっとお寒かったに違いない(笑)。
悪者がいなくて、悪いことしてても憎めない愛らしさというか愛嬌みたいのがあるのが狂言なのかなあと思いました。
ちゃんと笑えて、そして面白かったねと幸せな気持ちで帰途につける感じがします。好きだなあそういうの。
ステージの下、水に反射する光とか、ステージ中央の桜(本物)とか、一幕終わりステージライトが消える度に夜が深くなって浮かび上がる満点の星々とか(月の下に出てた星は金星と火星だったよあやさん!)、いやー自然の演出には敵うべくもないやと思う。
寒さでジャンパーのフードを被り、ぎゅっとヒモまで締めてるおじちゃんおばちゃんおじいちゃんおばあちゃん、若干の若者含めたお客様の中に、田の神様とか豊穣の神様とかがちょこんと混じって楽しんでてもおかしくないような、そんな風情ある狂言会でした。