出張。ひでほに会う、という出張。
金田一秀穂。きんだいち家の三代目(と本人が言っていた)。
15分前にもかかわらず前の席がごっそり空いていたのでちょっこり座ってみる。
お金払っているのだから前のほうに座らないと損じゃん。(←と言ったら関西出身の友人に「それは関西人の考え方」と言われたな昔な)
今回はちゃんとスーツですよワタクシも。(前回はどむらさきのシャツ着ていって浮きまくり)
12:45開始。いつものよーに国歌から始まる。いつものよーにスーツのおじさまたちに囲まれ、はい、
金メダリストの気持ちー(ヨガインストラクター風に)
ありがとうみんなー。金メダル獲れたのも今ワタシのために歌ってくれてるみんなのおかげー。
いつもの一人開催金メダリストごっこが終わった後は一時間の総会。
いちじかん・・・!ひでほ見に来ただけなのに!
でもちょっと最近悟ってきたワタクシとしては、そんな退屈な総会でも、少しでも楽しいことを発見しようと試みました。
まず、開始10分後。早々に副会長(壇上の会議机の前に座っていた)がものすごい傾きだす。ちなみに客席は満席よ!
DA・I・TA・N ☆
お隣に座っていた人がもちろん気付き、そっと肩でつついて起こそうとする(いいひとだ)、その度目覚めるものの・・・何度も傾く。
実はその後、壇上を降りた後も、ひでほせんせいが意外や面白い話をしてくれるのに客席でぐらんぐらんしつつ寝ている。ってなんで知っているかというとすぐ前に座られたから。
でもここまでくるともう病気なんじゃないかなとちょっと心配になる。
その後、新役員紹介みたいのがあったんだけど、壇上に一列に立って一人一人紹介
それがまあ30人近い人数のためもちろん入りきれない。端っこ団子になっててよく見えませんがいいんですかいいんですね。
というか、これよく見えないし時間の無駄じゃないかな覚えてらんないし。カットしてくれ。
ついでに来賓の紹介もいるかないらないんじゃないかな。顧問の先生だけは「ああお元気でまだ生きとられるわー」という確認のために行うといいと思うよ。あ、これはどくか毒だな。いかんいかん。
あとはまあ収支の決算とか予算とかの報告があったんだけど、資料中の「職員弁当代」というのは聞こえが悪いのでなんか別のものに変えるといいと思いました。
その後の講演も、眼の前のオジサマは寝てるし(しかしそのお隣は前述で起こした側の先生だったのですごい真剣にききいっていらした。すてきー。だがトナリがぐらんぐらんしているのがひでほに見えてるんじゃないかと気を使っていらっしゃる風で、真後ろで見ていて本当に楽しかった・・・けけけ)、
斜め前のオジサマは4の字に足組んでるし(相当前の席ですよ念のため。ひでほに見えてる位置よ)、8席くらい空いてトナリだったオジサマは靴脱いでるし、その向こう、のオジサマはぐっすり。
じゆうー。
ここに自由があるわー。と思いました。
さて。
私は、テレビにいっぱい出てる人、というのはその能力は人それぞれだけれども、話術やお人柄にきらりと光る何かがある
と思っているので、講演会など機会があったら行く。
興味のあるひとの講演のときは大体行ってる。ただのミーハーとも・・・・・・言わば言え。
とりあえずひでほせんせいの感想というか、覚書を。
その1.司会のおじさまが「講師紹介」をしている間、せんせいはパイプ椅子に座っていた・・・のだけどもずっと内股。合わせた両手がその太ももの間にはさまっている。客(わたしだ)がじっと見ていることに気付くまでその体勢。大変居心地が悪そうである。でもその居心地悪そうなとこがなんだかかわいらしい。
その2.「たいへんスバラシイ先生で~」とか「たいへん著名な~」などという紹介のとき、前述の体勢のまま軽く首をすくめるようなお辞儀を。うーん居心地が悪そうというかいたたまれなさそうというか。がんばれせんせいもうちょっとの辛抱よ、と言いたくなる。
その3.ステージ上、演台もその上にスタンドマイクも用意されていたにもかかわらずワイヤレスマイクを手に取り、演台のその前に立たれ講演。足先まで全部見えてしまうし疲れても体重をかけられるところが全くないという状態で講演。結構な勇気だと思う。ダイエットにもなるかもしれない。
その4.漢字の「一番重要なこと」は「意味」である。「読み」ではない。
その5.ビートルズの歌はタイトルのところだけ歌える。
その6.高校がきらい。まあ奇遇、ワタシも絶対に高校時代にだけは戻りたくないです。
その7.20万年前に人類が誕生し、言語ができてから5万年。言語により情報が蓄積され意思疎通が可能になり・・・やがて他の「人類」は滅び「現生人類」だけが世界に散らばってゆく。
聞きながら新約聖書を思い出した。
「はじめに言葉があった」
その8.言葉を使わねば我々人間は外界をしっかりとは理解できない。
その9.心にそぐう言葉とは感情がきちんと伝わる言葉、であるが、感情を伝えるのは「言葉」ではなくそれを伝える音、つまり「鳴き声」である。「上手な言葉」だけではそれをうまく伝えられない。
その10.ただし「胸を打つ言葉」というのはある。それは上手な文章でなくてよい。感情がそのまま文字やその字体に現れることがままある(例として野口英●の母の手紙)
その11.情報が氾濫している。その中で正しい情報かどうかを考える能力、正しい情報を「選ぶ」能力が必要になってくるが、うまくできている若者が非常に少ない。
その12.正しい知識を得るためには「考えること」と「考えるための基本的知識」が必要
その13.せんせい、ワタシも温暖化とか環境問題とか叫ぶひとあんまりすきじゃないわ。
せんせいとは別の観点で、ですが。みんなイマイチ本質的なことが理解できていない、というところに深く頷いた。
その15.せんせい、ハケるの早い。
というわけで物腰柔らかで非常にわかりやすいお話をされるひでほせんせいでした。
非常に冷静にお話が始まったものの、どんどん口が滑らかになっていく感じがノーベル賞受賞した小柴せんせいとちょっと似ていると思いました。
総じて面白かったよー。
本を結構書いていらっしゃるぽいので機会があったら読んでみたい。